鳴島日記(2018/8-2019/8)

2019年6月17日 (月)

【村での生活】

檜原村に移住して早いもので1年が経ちました鳴島です。友人・知人には頻繁に「村での生活ってどうなの?不便じゃないの?」と聞かれます。個人的には職場も檜原村なので通勤時間も掛からないし特に不便さを感じたことはありません。何よりも以前は絶海の孤島「小笠原村」に6年住んでいましたので、そちらの方がよっぽど不便でした。

檜原村では近所に「かあべえ屋」という20時まで開いているミニスーパーもありますので買い物もできます。ガソリンスタンドも2店あります。図書館もあるし、何と言っても温泉があります。ご近所付き合いも良好で、初めて頂いたお裾分けは「生の鹿肉」でした。車で15分も走ればお隣の「あきる野市」に出ることもできます。

逆に困った事と言われると地名が読めないことでしょうか。檜原村には大きく分けると東檜原、北檜原、南檜原の3エリアに別れます。さらにその中にたくさんの集落があり、自治会が構成されています。2000人余りの住民に対して、何と自治会が30も存在しているのです。チェンソーズの事務所があるのは「本宿」で「もとしゅく」、紅葉祭りで有名な「人里」は「へんぼり」と読みます。更に難易度が高いのが「笛吹」と書いて「うずしき」です。もちろん変換しても出て来ません・・・。

 

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写真は以前、檜原村役場で破格の500円で販売されていたオシャレな手拭です。さあ皆さんは何個読めますか?全部読めた方は檜原マニアです!移住をお勧めします。

期間限定の新人ブログ「シーズン6」私の投稿はこれで最後となります。1年間お付き合いありがとうございました。
これからは社員ブログでお会いしましょう!

鳴島浩二

2019年1月25日 (金)

【山の神】

2019年最初の新人ブログとなります鳴島です。今年も東京チェンソーズ並びに新人ブログを宜しくお願い致します。

新年の楽しみと言えば1月2日に開催される箱根駅伝。一番盛り上がるのは箱根の登り5区。そこを圧倒的走力で制した者を人は「山の神」と呼ぶ。の「山の神」ではなく毎年1月17日は林業界の神事が行われる日で「山の神」と言われています(地域によって日は違うようです)。この日は山に入る事が禁止されています。いろいろと言い伝えがあるようで、「神様が山の木の本数を数える日なので、山仕事をしているとその人も木としてカウントされてしまう。」「山の神様は女神なので、男が山仕事をしていると連れて行かれてしまう。」などなど。

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東京チェンソーズでもこの日、山仕事は休みとなります。まずは社有林で昨年1年間の無事を感謝し、大嶽神社へ移動します。神社には檜原村で林業に従事している6団体総勢21名が大集合し今年一年の安全祈願をしました。普段は防護ズボンや作業着といったとても綺麗とは言えない格好のキコリが全員私服で集まっているのは何とも不思議な空間でした。

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神事が終わると青木社長の素敵な自宅で昼前から新年会が開かれました。新年会にはいつもお世話になっている檜原村の製材屋さんにもお越し頂き、それはそれは賑やかな会でした。そんな新年会も場所を移しつつ二次回、三次会、四次会へと・・・。ところどころ記憶はありませんが、とても楽しい一日だったような気がします。

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今年も一年を怪我や事故無く安全第一で山仕事をしていきたいと思います。

鳴島浩二

2018年11月26日 (月)

絶対に負けられない戦いが、そこにはある

去る11月3日(土)東京の西の山奥でひっそりと、しかし白熱した戦いが行われました。

「第30回 檜原村民綱引き大会」 歴史ある大会のしかも30年記念大会です。30年前と言えば「ソウルオリンピック」が開催され、「となりのトトロ」が公開されたり、「ドラクエⅢ」が発売されたり、光GENJIが「ガラスの十代」を歌っていた頃から戦いは続いている訳です。

そんな綱引き大会に我らが東京チェンソーズも4年前から参戦しております。過去の成績はと言うと。1年目は見事優勝。2年目・3年目と「秋川消防署檜原出張所チーム」に負けていました。ちなみに1年目は消防署チームは不出場でした。いくら毎日山に登っていても、人命救助のため体を鍛えている方達には勝てなかったのです。

そこで、今年こそは!と意気込んで作戦を練った結果!「東京チェンソーズ」の名前を捨て、「檜原村きこり連合」として檜原村で活動する「きこり」を集結して勝ちに行くというプライドを捨てた作戦に乗り出しました(笑)。集結したメンバーは東京チェンソーズから「飯塚」「伏見」「鳴島」の3名、田中林業から「田中さん」、巣山林業から「巣山さん」と体格と体重を重視した5名が揃いました。

大会前日には綱引きチーム「奥多摩モンキーズ」さん指導の下、2時間半に渡る講習会も実施されました。今まで運動会以外で綱引きをした事のなかった私にとって綱引きと言えば「オーエス オーエス」の掛け声で引っ張ったり引っ張られたりのイメージしかありませんでしたが、本気の綱引きは「ほぼ動かない・・・」。ビックリしました。コーチに綱の握り方や姿勢と基本的な説明を受け、打倒消防署に燃える我々に最後に必殺技も伝授して頂きました。

大会当日は室内競技には関係ありませんが心地の良い秋晴れ。檜原小学校体育館には小学生の部、一般女性の部、一般男性の部合わせて15チーム、約100名の参加者と大勢の応援の方たちが大集合しました。檜原村の10月1日時点の住民が老若男女合わせて2221名、平成27年度の国勢調査によると檜原村は47.1%が65歳以上の高齢者なのでそれを除くと何と約10%の住民が参加するという檜原村の綱引き大会の本気度が伺えます(※参加者の中には檜原村内勤務で在住では無い方も何名か居ました)。

試合は各部とも総当たり戦で行われます。一般男性の部は私たちの外に小学校先生軍団「ティーチャーズ」、綱引きチーム「モンキーズA」、モンキーズ母親軍団「モンキーズB」、そして「秋川消防署檜原出張所」の5チームでした。初戦は大会第1試合で盛り上がる中、「モンキーズA」と接戦の末勝利、中1試合空いて「ティーチャーズ」と試合。第1試合の疲れが残っていましたが2連勝。消防署チームも圧勝で勝ち進みます。第3戦は「モンキーズB」でしたが、なぜか女性陣の中に1名本気の男性が。。。昨日教えて頂いたコーチが参戦していました。我々は口々に「なぜ?」「消防署との試合には出てなかったのに・・・」「我々の体力を削ってどうしようと?」と戦う前から弱腰に。やはり試合は接戦となり、必殺技のおかげて何とか3連勝を挙げました。

最終の消防署チームとの優勝を掛けた全勝対決は今大会の大トリでした。入場行進から会場中が大声援を送ってくれます。否が応にもテンションは上がります。審判の「Pick up the Rope(ピックアップザロープ」の合図で綱を持ち、「Take the Strain(テイクザストレイン)」で綱引きの体勢に入り、「Steady(ステディ)」「Pull(プル)」で試合が始まります。

開始直後やや引くことが出来たので体重では勝っていそうです。予想通りの長期戦に突入しましたが、満を持して必殺技(全員で一斉に膝を曲げて、一気に膝を伸ばす力で引っ張る)を投入!効果覿面で勝負は優勢に進みます。周りからは「後少しで勝てるぞ!「後1mだ!がんばれ!」と声援が飛びます。ここで全員「この試合貰った!」と思った瞬間です。一気に7m程を引き戻されあえなく敗北・・・。2分以上に渡る激戦の末、今年も準優勝(3勝1敗)となりました。

翌日には全身筋肉痛に襲われましたが、心地よい疲れで来年のリベンジを心に誓いました。

追記:一般女性の部はチェンソーズ吉田(尚)の奥さまチームが優勝、小学生の部は娘さんチームが優勝しました。来年は満を持して吉田尚樹選手を投入して檜原村完全勝利を狙いましょう!

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2018年10月 8日 (月)

「○○の秋」

秋と言えば「読書の秋」「紅葉の秋」「スポーツの秋」「芸術の秋」などいろいろありますが、何といっても『食欲の秋』ではないでしょうか。

秋の味覚と言えば、秋刀魚や栗や梨、キノコにサツマイモでしょうか?
まだ食べた事はありませんが、山に自生している栗(山栗)はとっても味が濃く美味しいそうです。発見した時はたいていイノシシやサルが召し上がった後の皮のみ・・・。野生生物を超えた五感を手に入れ動物よりも先に発見したいものです。

さて今回紹介するのはキノコです。
ハラタケ目テングタケ科テングタケ属のテングタケ亜属タマゴタケ節に分類されているキノコで「タマゴタケ(卵茸)」と言います。テングタケと言えば有名なのが「ベニテングタケ」ですね。美味しいらしいですが立派な毒キノコです。

タマゴタケも写真を見ていただければ判るとおり見た目はかなり危険な感じが漂っています。土から出て来た姿は名前通り真っ白な「卵」そのものです。
タマゴタケは毒キノコの多いテングタケ属では数少ない無毒のキノコで、実は物凄く美味しいのです。ホイル包み焼きやフライにすると芳醇で濃厚な味わい。柄の部分はシャクシャクしたキノコとは思えない新食感。ビールやワインの相性もばっちりです。

このタマゴタケ、秋の短いシーズンしかお目に掛かれないようです。しかし、1個見つけると目線は木ではなく地面に釘付けとなってしまいます。もちろん作業中ではなく休憩中に取りましたよ!山の恵みを皆でしっかり堪能しました。

※キノコは同定が非情に難しいので、専門家やしっかりとした知識のある方と採取しましょう。また、採取するには山主の許可を得ましょう。

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2018年9月10日 (月)

「壁」

林業を始めるにあたり色々な事を考えました

自分の体力でやっていけるのか? 近所の山に登ってトレーニングしてました
年齢的に受け入れてもらえるのか? この時すでに38歳
家族を養っていけるのか? 小学校入学前の子どもが2人おります
花粉症なんだけど大丈夫? スギ花粉で毎春鼻水ダラダラ
今までの経験を活かせるのか? 長いこと海の仕事に携わってきました

チェンソーズに入社したのは植栽が始まる4月でした
入社早々「壁」にぶつかりました
しかも私が入社前に考えていた事とは全く違う「壁」

それは「言葉」でした

もちろん会話は日本語が使われています
方言を使う人が居る訳でもありませんし、特に理解力が無い方でもありません
しかし私には何を言っているのか理解出来ませんでした

「●チョウブの現場だよ。」
「バカボウ使っても良いよ。」
「トンガの柄でも測れるし。」

チョウブ?バカボウ?トンガ?????

そうです専門用語や道具の名前です。どんな業界にも専門用語があると思いますが、林業界ではまだ尺貫法で会話していたりします。今回はちょっとだけ専門用語や道具の解説をしたいと思います。

○町歩(チョウブ):1町歩は約1ヘクタール。田畑や山林の面積で良く使われているそうです

○尺(シャク):1尺は約30cm。植栽現場では6尺間隔で苗木を植える事が多いようです

○馬鹿棒(バカボウ):同じ長さで繰り返し測る時に使う棒。180cmに切った竹を使っていましたが長いので急斜面の移動には不向き

○唐鍬(トンガ):鍬の一種。苗木を植えるために土を掘ったり根を切ったりする道具で柄の長さはだいたい90cmなので馬鹿棒の代用として便利

○掛矢(カケヤ):大型の木槌。歩道設置などで杭を打ち込む時に使う、初心者が大振りすると自分の足を潰しかねない

面白い専門用語や道具があったらまた紹介したいと思います。(鳴島)

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2018年8月20日 (月)

シーズン6始動!

東京チェンソーズの新人がお届けする1年限定のブログそれが「チェンソーズon the hill」

歴代のスタッフみんなが通った道
ついに2018年8月からシーズン6がスタートします。
シーズン6は「鳴島」→「吉田裕貴」→「関谷」の順に毎週更新となります。
栄えあるシーズン6のトップバッターを飾ることになりました「鳴島浩二(なるしまこうじ)」です。

第1回と言うことなので今回は自己紹介をさせて頂きたいと思います。
東京都羽村市出身の39歳。チェンソーズの平均年齢を「グッ」と上げてしまいました・・・
大学を卒業して10年以上海に関わる仕事をしておりました。
認定NPO法人エバーラスティング・ネイチャーにてウミガメやクジラなどの海洋生物の調査・研究に携わり、最後の6年間は東京都小笠原諸島父島にある「小笠原海洋センター」の所長として小笠原村に勤務。船を操船しアオウミガメ、ザトウクジラを追い掛ける日々。

そんな「海の男」の私がなぜ「東京チェンソーズ」?と思う方も多いと思います。
実はウミガメと林業には意外な「共通点」と「接点」があるのです。

卵から孵化したウミガメは性成熟するまで「30年」以上もの時間を要します。
いくら頑張って調査して研究して、飼育して、放流してもすぐに結果は出ないのです。
「30年」と言えば、「30年の時間をかけて東京に美しい森林をつくるプロジェクト」そうです「東京美林倶楽部」です。(詳しくはこちらをクリック 東京美林倶楽部  )
ウミガメも森林も長い年月を掛けなければならないのです。自分の世代で結果が出なくても、次の世代で結果が出てくれれば良いと言う「広い心」がなければ勤まらない仕事だと思います。

ウミガメは海洋生物ではありますが爬虫類です。産卵するには砂浜に上陸して穴を掘らなければなりません。砂に産み落とされた卵は砂中の地温で雌雄が決定します(温度性決定)。孵化した小亀は砂浜を歩いて海に辿り着きます。なのでウミガメにとって海岸の環境は非常に重要となりますが、自分ではどうすることも出来ません。流砂で海岸の砂が減ってしまったり砂浜が無くなってしまう場合もあります。「海岸環境」に大きな影響を与えているのが河川です。河川の環境が良くなければ海岸環境は良くなりません。では「河川環境」を良くするにはどうしたら良いのかと言えば。そうです「森林環境」が大きく関わって来るのです。

先日の東京チェンソーズ公式Facebook にも書かせて頂きましたが、植栽するだけでは木は育たないのです。そうです「広い心」を持つ私が、林業を通して森林から河川、海岸、海洋まで「地球の幸せのために」一肌脱ごうじゃありませんか。という事で東京チェンソーズの企業理念と合致した訳であります。
こんな偉そうな記事を書いてしまいましたが、まだまだ右も左も分からない新人でございます。この「チェンソーズon the hill」を通して私の成長を見守って頂けたら幸いです。

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鳴島浩二
30年の時間をかけて東京に美しい森林をつくるプロジェクト